I パーマボンド誕生 |
一方で、アメリカのフロリダでは3人の宝石商達が、偶然にもシアノアクリレート接着剤で真珠を宝石に付けられることを発見しました。そこで彼らはPearl
Chemicalと言う会社を作り、この用途のためにシアノアクリレート接着剤を販売しました。その3人のオーナーのうちの1人が、シアノアクリレート1滴だけで、農業用トラクタをクレーンでつり上げることを思いつきました。その絵は初期のシアノアクリレート接着剤のパッケージに使われました。
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National Starch & Chemical社は、ロックタイト社に競合するために接着剤市場へ参入するタイミングをみており、Pearl
Chemical社のシアノアクリレート事業を買う好機を得、さらにAvdel社の嫌気性接着剤事業も買収しました。
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パッケージ工場が1976年 New JerseyのEnglwwoodに開設され、1977年にはFloridaにあった製造ラインがNew JerseyのBridgewaterへ移されました。このとき、嫌気性接着剤とシアノアクリレート接着剤の製造のために大規模な設備投資が行われました。
アメリカとイギリスにあった嫌気性接着剤とシアノアクリレート接着剤の事業が1978年に統合された時にパーマボンドと言う社名が選ばれました。新たなシアノアクリレート技術をEastman社から買収することで、パーマボンドは宝石や機械補修だけでなく自動車、電気、医療そして航空市場へ参入を果たしました。
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パーマボンドの化学者達によりシアノアクリレート系接着剤で、超高速な金属用接着剤や低臭気接着剤など多くの画期的な製品が次々と開発されました。この時期には高靱性シアノアクリレートPermabond737が発表されました。他にも画期的製品GaseaIR(ガス配管の漏れ止めに用いられる嫌気性シール剤)があります。さらに新しい接着技術が新たな用途を開拓してきました。例えば1979年にはエポキシ接着剤が、1980年には2液型アクリル接着剤が、1994年にはUV硬化接着剤が市場投入されています。.
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